
周囲には「元気そうだね」「しっかりしてるね」と言われるけれど、実は心も体もボロボロ。
そんな“笑顔の仮面”をつけて毎日を過ごしていませんか?
この記事では、隠れたストレス性疲労・抑うつの兆候、そして早めに心療内科に相談する大切さについてお伝えします。
目次
「元気そうに見える」の落とし穴
あなたは「大丈夫」と言いながら、ひとりで苦しさを抱えていませんか?
日本人には「つらいときほど笑顔を見せる」文化があります。
でもその笑顔が、心の叫びを隠していることもあるのです。
なぜ私たちは“平気なふり”をしてしまうのか
- 周囲に心配をかけたくない
- 仕事や家族に迷惑をかけられない
- 「甘え」と思われたくない
そんな気持ちが、“本当の気持ち”を押し込めてしまいます。
しかし、自分の感情を抑圧することは、精神的なストレスを増幅させる要因となるのです。
📖 参考文献:
Gross JJ. Emotion regulation: Current status and future prospects. Psychol Inq. 2015;26(1):1-26.
→ PubMedリンク
本当はしんどい人が出す、見えないSOS
以下のような“違和感”を感じたら、それは心からのSOSかもしれません。
- 夜眠れない/朝起きられない
- なんでもないのに涙が出る
- 人に会うのがつらい
- やる気が出ない
- 常にイライラする
- 頭痛や腹痛、動悸などの身体症状がある
これらはストレス関連障害や抑うつの典型的な症状です。
心の不調は「演技」ではない
「元気に見えるのに、なぜ?」という声は、あまりにも無理解です。
心の不調は、目に見えるケガや病気と同じように“治療が必要な状態”。
決して気の持ちようではありません。
📖 参考文献:
Cuijpers P, et al. Psychological treatment of depression in primary care: a meta-analysis. Br J Gen Pract. 2011 Nov;61(593):e738-46.
→ PubMedリンク
心療内科でできること
「まだ受診するほどでは…」と思っている人こそ、まず話をしにきてほしいのです。
- 現在の状態を客観的に評価
- 必要ならばカウンセリングやお薬の提案
- 適応障害、うつ病、不安障害などの診断
- ご家族や職場への説明サポート
私たちの役目は、あなたの“つらさ”を正しく理解し、軽くすることです。
前向きな一歩を踏み出すあなたへ
「元気そうに見える」あなたは、本当に頑張っています。
その頑張りを誰かと分かち合うことは、決して弱さではありません。
一人で抱えず、話しに来てください。あなたを責める人など、ここにはいません。